酒で取り返しのつかない失敗をしてしまった人のニュースを日常的に目にします。
- 有名サッカー選手の不同意性交
- 深夜にタクシー運転手へ暴行と強盗
- 飲酒運転による轢き逃げ
酒が絡む事件のこういうニュースで伝わってくるのは、
「容疑者は夕方から友人とビール、ワイン、焼酎を〇〇杯飲んでいました。」と、
酒に酔った状態で起こした事件であったことまでです。
肝心のアルコールのドラッグ効果や怖さがスルーされています。
酒を飲んで取り返しのつかない失敗をする人としない人の差はどこにあるのか
これまでいろいろな人と酒の場を過ごしてきた経験から感じるのは、一言でいうと、『アルコール耐性が弱い人』です。
酒を飲んで性格が変わる人は危険
日ごろは静かで人見知りな人なのに、
- 酒を飲むと饒舌になる
- 酒を飲むと明るくなる
- 酒を飲むと羽目を外す
こういう人は、結構危険と隣り合わせです。
酒のドラッグ効果で日ごろは抑えている抑制が外れるタイプの人だからです。
そして、素面(しらふ)と飲んだときの気分の差を本人もわかっているので、飲み始めると「もっと気持ちよくなりない」と酒の量も増えがちです。
飲み過ぎで辛い二日酔いの朝を迎えることも多いですよね。
きっと、取り返しのつかない失敗まではしてなくても、危ないヒヤリハットは何度となく身に覚えがあると思います。
酒を飲んでも性格が変わらない人はマシ
酒を飲んでも、素面のときと大差ない人。
こういう人は取り返しのつかない失敗はあまりしないように思います。
日ごろから普通に明るく他人とコミュニケーションをとれるし、酒を飲んでも多少饒舌になる程度で大きくは変わりません。
飲酒量もコントロールできますよね。
ただし、ストレスを強く感じて、その解消が目的で酒に頼っているときは別かもしれません。
性格が悪い人やストレス多めの人が酒を飲み過ぎると危険!
性格が悪い人やストレスが溜まっている人が酒を飲み過ぎると、以下のような問題や行動が現れがちです。
1. 攻撃的な行動
アルコールで抑制が解放され、攻撃的な性格の人はさらに攻撃的な行動をとり、ストレスが溜まっている人はその解消に走る可能性があります。
口論、喧嘩、暴言、嫌味などが出がちです。
2. 感情の暴走
酒を飲むと感情が高ぶりやすくなります。
特に精神が不安定な人は、ネガティブな感情が増幅されやすく怒りや嫉妬が爆発することがあります。
3. 防衛的な過剰行動
飲酒により自己中心的な傾向が強まり、自己を守るために他人の感情や状況を無視したり過剰な行動をとることがあります。
これは他人とのトラブルや誤解を引き起こしやすいです。
4. 無責任な発言や行動
アルコールの影響で判断力が低下し、無責任な発言や行動を取ることが増えます。
これが原因で、周囲の人々との信頼関係が損なわれることがあります。
5. 記憶の欠如
酒を飲み過ぎるとブラックアウト(記憶が飛ぶこと)することがあります。
性格が悪い人がこの状態になると、翌日に自分が何をしたのか覚えておらず、後から大きな問題が発覚することがあります。
取り返しのつかない失敗は本人だけでなくアルコールもかなり悪い
酒が絡む事件は、本人だけでなくアルコールもかなり悪いです。
アルコールは合法ドラッグなので、麻薬や大麻と同じように飲む人をラリさせ、社会的に問題のある行動をとってしまう可能性が高まります。
事件を起こしてしまった本人は、
仕事、名声、収入を失い、周りの人にも大きな迷惑をかけてしまうと、悔やんでも悔やみきれない後悔の念に長期間にわたって苦しむことになります。
そして、そうなってはじめて酒の怖さを心底実感するのです。
血中アルコール濃度 酩酊症状 20-50mg/dl 気分さわやか、活発な態度 50-150mg/dl 気が大きくなる、馴れ馴れしい、集中力の低下、心拍数・呼吸数の増加 150-250mg/dl 構音障害、失調性歩行、複視、悪心・嘔吐、傾眠傾向、突拍子もない行動、反社会的行為 250-400mg/dl 歩行困難、言語滅裂、明らかな意識障害、粗い呼吸 400-500mg/dl 昏睡状態、尿失禁、呼吸停止、死亡
~参考記事~
厚生労働省eヘルスネット
アルコール健康医学協会
残念なことに、事件が報道される際にアルコールのドラッグ効果の怖さがテレビで報じられることがないですよね。
これはニュースメディアの”怠慢”です。
飲酒メーカーがCMのスポンサーになっているので酒の怖いドラッグ効果を視聴者に伝えることを避けているのです。
ジャニーズの性加害問題はテレビ各社はその噂を知りながらもジャニーズのタレントが自局の番組に出演してもらえなくなるのを恐れて長年にわたって目をつむっていた構図と似ていると思いませんか?
また、サッカー日本代表も酒造会社がビックスポンサーなので複雑です。
”酒を飲むと変わる人”は早めに断酒しよう
酒を飲むと変わる人は、取り返しのつかない失敗をする前に酒をやめませんか?
絶対にそうしたほうがいいと思います。
取り返しをつかない失敗をしてしまった後なら酒をやめるのは比較的簡単かもしれません。
辛すぎる過去としてグサッと身に刺さりますし、刑務所に入れば酒を飲むことができませんよね。
大きな失敗を起こす前の断酒は確かに難しいですが、後悔してもしきれない状態になる前に断ち切ることができたら、”酒の失敗”を完全に予防できますよ。
酒で失敗をしても社会復帰して再び活躍できるカルチャーも大事
酒で事件を起こしてしまった人が、起こした事件に相当する社会的制裁をちゃんと受けた後は「やり直せる」カルチャーもとても大事だと思います。
危険なドラッグであるアルコール飲料を誰もがどこでもいつでも手に入れられる社会。
夜のCMは、酒が爽やかで美味しいものとPRしています。
それこそがカオスと思いますが、この状態をこのまま社会が許容するなら、酒がもたらす害で失敗した多くの人を見捨てない世の中とすることも誰もが”受け入れなければなりません。
その寛容さがもてないなら、酒を麻薬や大麻と同等に厳しく規制すべきですよね。
元TOKIOの山口達也さんも社会復帰し、アルコール依存症の怖さを伝える講演活動などで活躍されています。
酒と同じドラッグで失敗し逮捕された過去をもつ、清原和博さん、のりピー、高知東生さん、杉田あきひろさんなども、制裁を全うした今は底付き体験をされているせいか人生経験の厚みを感じられて私は大好きです。
『人生に失敗がないと人生を失敗する』
心理学者斎藤茂太さんの名言です。
人生で成功するには底付きの失敗経験も必要なのかもしれません。
失敗した人が制裁を受けて反省した後は、失敗していない人と同等に扱われ、再び活躍の機会が与えられる健全な社会でありますように。
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